NO.61 2011.11.2

       松浦 有希   Yuki Matsuura profile                                                     

今年の7月にJCAAのメンバーになりました、松浦有希と申します。
はじめましての方もいらっしゃると思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

作曲、作詞、編曲、歌、...と興味があること、ご縁のあることをさせていただいている毎日です。

このところ、私の中でデジタル機器を使ったアナログ化が進行しています。
PCやiPad、スマートフォンなど、どんどん身近に手軽になっていくデジタル機器を使う時、心の中では、人と人との根本的なつながり、コミュニケーションの大切さなどアナログ的な方向にどんどん向かって行きます。

顕著な例として、最近facebookを通し、私の活動を黎明期より知ってくださっている方々、 また、ときには憧れの方と、Internet上で気軽に連絡を取ることができ、小学生の頃、将来、作詞家か作曲家になりたいと作文に書いた覚えのある私にとっては、まさに初心を思い出させてくれるようなうれしい再会や出会いが続いています。
ちょっと大げさに言いますと、これは、思い出や、その周囲にまつわる感情を蓄積して生きてきた「人間」という知的生命体がたどりついた未来の中で、いちばん温かな手触りをともなったデジタルツールなのでは?と思うくらい、fbは現在の私の心の拠り所として欠かせない場所になっています。

昼夜を問わず、時間に囚われず、特に夜の時間帯にお仕事をすることの多い(ですよね!?)、作曲家、編曲家の皆さんですから、どなたか真夜中に、そのとき手が空いてる方に、電話やメールのようなお返事を求めることを前提としない方法で、PCやスマートフォンの向こう側からひと言二言、おつかれさまです!などのたわいもない会話ができると、締め切り前や、ときにやってもやっても終わりの見えて来ないほどの量のメニューが目の前にあったとしても、今、起きて仕事しているのは私だけじゃない!感を共有できて本当にありがたいなと、IT普及の恩恵に与っている気分になってしまいます。

IT普及には、もちろん光と影があり、私たちのいる音楽業界は構造的な部分から見ても、まだ、影の方が先行してように感じられます。
元々、作・編曲家というのは個人的な時間を強いられる業種であったのに、機材の普及とクライアントの予算などの関係で、ますますスタジオに入る前の「ひとり」の時間を要求されます。
私は、本当はさみしがり屋なので、数年前のある時期「ひとり」の時間がこれ以上増えそうならば、何か職業変えをした方がいいのではと本気で思ったこともありました。

でも、ITの進化でどんどん便利になって行く世の中は誰にも止められない。
作業中のMacのタイムマシーンのように、時間や時代が元に戻せないのならば、私の方が、何か、やり方、考え方を変えて行かなければ...と強く思い始め、積極的に同業の先輩方、皆さんと交流をさせていただける場所を求めて行きました。

そんな中で、こちらのJCAAにもお誘いいただいたのですが、「ひとり」の時間を強いられている...と思っていた時期は、今では、私の錯覚ではなかったのかと思うほど、エネルギッシュで偉大な方ばかりのメンバーのお仲間に入れていただくことができ、名曲が生まれた瞬間の思い出深いお話を伺ったり、音楽家として何物にも代え難い貴重なコミュニケーションの場を与えていただけることに感謝しております。

今年は、天変地異も頻繁に起こり、プリミティブな意味での喜び、悲しみと、人の絆を問い直しています。
音楽は、これまでもこれからもずっとそばにいるかけがえのない存在…デジタル化が運んできてくれた私のアナログ回帰を、今後の作品に反映することができたらと願っております。

 

                                                         

 

                      

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