NO.882016.7.15
音楽が狂うくらいに好きだった。
ピアノを始めた5歳のころか
それより前に3歳のころニューオリンズで路上ミュージシャンに合わせてぴょこぴょこ踊っていたころからか
今思えば音楽を感じない日は1日も無かった気がする。
ただ「ピアノのレッスン」は好きではなかった。
親の薦めでイヤイヤ通っていたが、真面目な生徒ではなかったと思う。
頭の数小節はきちんと楽譜通りだがそれ以降は練習していないので弾けない。そんな時に即興でごまかそうとポロポロ続きを作りつつ先生に披露していた。
こちらとしては「お、今日はうまくいった!バレてないかな?」と思いつつもちろん先生にはバレバレ。
「それはそれでいいけどちゃんと楽譜通りも弾いてね」と言われる日々。
でも誤魔化したはずが褒められた、その事実が嬉しくて自分で音楽を作る。そんなきっかけで家でもピアノを楽しく弾くようになった。
そのころから日記のように毎日作曲した。
小学1年生の作文に「作曲家になりたい」と書いた。
特にどんな仕事かも知らず漠然とその当時からただ「これ」だなって思っていた。
「明日までにサンバよろしくー」
月日は流れ2011年僕はCM音楽制作会社ミスターミュージックに入社した。歴史ある会社だ。
同時並行するのは10件越え。サンバ、演歌、EDM、ビックバンド、フルオケなどジャンルは千差万別。
とにかく毎日必死であった。
作った事のない音楽をいきなり仕事でやる事も日常茶飯事。
バンドではギターを、オーケストラ部でビオラを弾いていたかと思えばエレクトロにハマりDTMを覚えたり…そんな学生時代を送ってきた自分にとって、それまでの音楽経験が一気に繋がったと同時に試されている様な感覚があった。
話は戻って、「明日までにサンバ」と言われた僕は恥ずかしながらまずWikipediaを見てそしてYoutubeでサンバと検索した。
ラテン音楽は好きでいろいろと聴いてはいたが、まさか自分が作るとは思っていなかった。あの音アゴゴって楽器なんだ。と研究の日々。
Wカップがブラジルで開催されたこととも重なり、気がつけば同時期に5本サンバ音楽を作るまでになった。松平健さんにサンバの曲を書く機会もあった。まるでサンバの人。人生わからないものである。
年間200本以上のCM音楽を作り続ける数年間だった。
好きだけでは続かない、なんて言葉をよく耳にすることがある。
自分の場合は音楽が狂うくらい好きだった、ただ好きだからやってこれた。そう断言できる。
好きでない仕事だったら絶対あんな生活はできないとは思う。
作っているときは苦しくて仕方がないがプロジェクトが終わった瞬間、皆が満足してくれる。好きなことで人々が喜んでくれるあの瞬間は完全に病み付きになる。
ただCM以外もやりたい気持ち思いがあり2015年退社を決意。
会社を辞めてからはCMはもちろん続けつつ、アーティストプロデュースなども始めた。
メジャーデビュー予定のアーティストを隅から隅まで担当することができ、そして自分の意思に基づいて、曲として残る音楽作る。
縁がありPUFFYさんに曲を書かせてもらったり、BONNIE PINKさんのオーケストラアレンジをさせてもらったりと刺激的な日々だ。
昨年の自分は今の自分がこんな風になっているなんて全く信じられないが、毎年そう思えるような日々にしたいと思う。
たくさんの人に支えられて今ここに立っている。その心と音楽が狂うくらいに好きな気持ちを忘れずに自分自身がワクワクする日々を過ごし邁進したいと思っている。
◎近谷直之(ちかたになおゆき) Profile
1988年 4月30日 岐阜県 生まれ 慶應義塾大学経済学部卒業
幼少からピアノをはじめ、学生時よりバンド活動でギターやオーケストラ部でビオラパートに所属する傍ら慶應義塾創立150周年祝典曲やTV番組のテーマ音楽、杏の歌うドラマの劇中歌など作曲。
卒業後年間200本ペースでCM音楽を担当。
「三井のリハウス/みんなの声鉛筆」が 2013 53rd ACC CM FESTIVAL テレビCM部門「ACCゴールド」受賞
主な担当企業(順不同)
CM
Suntory / 響
Google / 「Google Chrome Cast」篇
Softbank / 「Disney Mobile on Softbank」
SONY / 「PS4×FIFA2014」篇
Natural Beauty Basic /「THINK BASIC」篇
SECOM /「未来をセコムする」篇
CCJC / 爽健美茶 「プハーって言おうよ」篇
Suntory / プレミアムモルツ「お歳暮こそ、プレミアム」篇
SONY / 4K BRAVIA 「色彩」篇
New Balance / 企業
Universal Studio Japan /「USJ One-piece」篇
資生堂 / FWB 「体験」篇
GREE Dolliland / 「スギちゃんを倒せ」篇
NTT Docomo / walk with you「メール」篇
キユーピー/ Tasty Dressing 「ちいさなハレの日」篇
TOYOYA / ETIOS
Asahi Beer / Super Dry 「Carnival」篇
JR九州 / 「熊本&鹿児島 笑うJR九州」篇
TV
2011
テレビ朝日 / 水彩物語
テレビ朝日 / 南極日和
日本テレビ / サムライハイスクール 劇中歌
2014
テレビ西日本 / めんたいぴりり 劇伴
2015
テレビ西日本 / めんたいぴりり2 劇伴
GAME
2015
バンダイナムコエンターテインメント / 鐘を鳴らして BONNIE PINK オーケストラアレンジ
mobcast /18 remix
2016
SEGA / Fantasy Theater
コロプラ / 白猫プロジェクト 茶熊学園メインテーマ
ARTIST
PUFFY / Fantasy Theater
Movie
2011
かしこい狗は吠えずに笑う
ぴあフィルムフェスティバル「エンタテインメント賞(ホリプロ賞)」&「映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)」受賞
福岡インディペンデント映画祭2012 「120分部門グランプリ」&「FIDFF2012最優秀賞」受賞
2013
乃木坂46「星野みなみ」篇
2014
乃木坂46「和田まあや」篇
東北芸術工科大学 PV
2015
乃木坂46「生駒里奈」篇
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近谷直之
音楽が狂うくらいに好きだった。
ピアノを始めた5歳のころか
それより前に3歳のころニューオリンズで路上ミュージシャンに合わせてぴょこぴょこ踊っていたころからか
今思えば音楽を感じない日は1日も無かった気がする。
ただ「ピアノのレッスン」は好きではなかった。
親の薦めでイヤイヤ通っていたが、真面目な生徒ではなかったと思う。
頭の数小節はきちんと楽譜通りだがそれ以降は練習していないので弾けない。そんな時に即興でごまかそうとポロポロ続きを作りつつ先生に披露していた。
こちらとしては「お、今日はうまくいった!バレてないかな?」と思いつつもちろん先生にはバレバレ。
「それはそれでいいけどちゃんと楽譜通りも弾いてね」と言われる日々。
でも誤魔化したはずが褒められた、その事実が嬉しくて自分で音楽を作る。そんなきっかけで家でもピアノを楽しく弾くようになった。
そのころから日記のように毎日作曲した。
小学1年生の作文に「作曲家になりたい」と書いた。
特にどんな仕事かも知らず漠然とその当時からただ「これ」だなって思っていた。
「明日までにサンバよろしくー」
月日は流れ2011年僕はCM音楽制作会社ミスターミュージックに入社した。歴史ある会社だ。
同時並行するのは10件越え。サンバ、演歌、EDM、ビックバンド、フルオケなどジャンルは千差万別。
とにかく毎日必死であった。
作った事のない音楽をいきなり仕事でやる事も日常茶飯事。
バンドではギターを、オーケストラ部でビオラを弾いていたかと思えばエレクトロにハマりDTMを覚えたり…そんな学生時代を送ってきた自分にとって、それまでの音楽経験が一気に繋がったと同時に試されている様な感覚があった。
話は戻って、「明日までにサンバ」と言われた僕は恥ずかしながらまずWikipediaを見てそしてYoutubeでサンバと検索した。
ラテン音楽は好きでいろいろと聴いてはいたが、まさか自分が作るとは思っていなかった。あの音アゴゴって楽器なんだ。と研究の日々。
Wカップがブラジルで開催されたこととも重なり、気がつけば同時期に5本サンバ音楽を作るまでになった。松平健さんにサンバの曲を書く機会もあった。まるでサンバの人。人生わからないものである。
年間200本以上のCM音楽を作り続ける数年間だった。
好きだけでは続かない、なんて言葉をよく耳にすることがある。
自分の場合は音楽が狂うくらい好きだった、ただ好きだからやってこれた。そう断言できる。
好きでない仕事だったら絶対あんな生活はできないとは思う。
作っているときは苦しくて仕方がないがプロジェクトが終わった瞬間、皆が満足してくれる。好きなことで人々が喜んでくれるあの瞬間は完全に病み付きになる。
ただCM以外もやりたい気持ち思いがあり2015年退社を決意。
会社を辞めてからはCMはもちろん続けつつ、アーティストプロデュースなども始めた。
メジャーデビュー予定のアーティストを隅から隅まで担当することができ、そして自分の意思に基づいて、曲として残る音楽作る。
縁がありPUFFYさんに曲を書かせてもらったり、BONNIE PINKさんのオーケストラアレンジをさせてもらったりと刺激的な日々だ。
昨年の自分は今の自分がこんな風になっているなんて全く信じられないが、毎年そう思えるような日々にしたいと思う。
たくさんの人に支えられて今ここに立っている。その心と音楽が狂うくらいに好きな気持ちを忘れずに自分自身がワクワクする日々を過ごし邁進したいと思っている。
◎近谷直之(ちかたになおゆき) Profile
1988年 4月30日 岐阜県 生まれ 慶應義塾大学経済学部卒業
幼少からピアノをはじめ、学生時よりバンド活動でギターやオーケストラ部でビオラパートに所属する傍ら慶應義塾創立150周年祝典曲やTV番組のテーマ音楽、杏の歌うドラマの劇中歌など作曲。
卒業後年間200本ペースでCM音楽を担当。
「三井のリハウス/みんなの声鉛筆」が 2013 53rd ACC CM FESTIVAL テレビCM部門「ACCゴールド」受賞
主な担当企業(順不同)
CM
Suntory / 響
Google / 「Google Chrome Cast」篇
Softbank / 「Disney Mobile on Softbank」
SONY / 「PS4×FIFA2014」篇
Natural Beauty Basic /「THINK BASIC」篇
SECOM /「未来をセコムする」篇
CCJC / 爽健美茶 「プハーって言おうよ」篇
Suntory / プレミアムモルツ「お歳暮こそ、プレミアム」篇
SONY / 4K BRAVIA 「色彩」篇
New Balance / 企業
Universal Studio Japan /「USJ One-piece」篇
資生堂 / FWB 「体験」篇
GREE Dolliland / 「スギちゃんを倒せ」篇
NTT Docomo / walk with you「メール」篇
キユーピー/ Tasty Dressing 「ちいさなハレの日」篇
TOYOYA / ETIOS
Asahi Beer / Super Dry 「Carnival」篇
JR九州 / 「熊本&鹿児島 笑うJR九州」篇
TV
2011
テレビ朝日 / 水彩物語
テレビ朝日 / 南極日和
日本テレビ / サムライハイスクール 劇中歌
2014
テレビ西日本 / めんたいぴりり 劇伴
2015
テレビ西日本 / めんたいぴりり2 劇伴
GAME
2015
バンダイナムコエンターテインメント / 鐘を鳴らして BONNIE PINK オーケストラアレンジ
mobcast /18 remix
2016
SEGA / Fantasy Theater
コロプラ / 白猫プロジェクト 茶熊学園メインテーマ
ARTIST
PUFFY / Fantasy Theater
Movie
2011
かしこい狗は吠えずに笑う
ぴあフィルムフェスティバル「エンタテインメント賞(ホリプロ賞)」&「映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)」受賞
福岡インディペンデント映画祭2012 「120分部門グランプリ」&「FIDFF2012最優秀賞」受賞
2013
乃木坂46「星野みなみ」篇
2014
乃木坂46「和田まあや」篇
東北芸術工科大学 PV
2015
乃木坂46「生駒里奈」篇