NO.1222023.2.13
初めまして、酒井省吾です。
「おめえさん、JCAAに27年いる古株だろが?」のツッコミは、なしで(笑)
実は、「今月の作家」執筆依頼をいただいて、わくわくしています。
というのも、ぼくには、友達がいないのです。
でも、ここJCAA=譜面書き仲間が集う場所でしたら、友達に出逢えるかもしれない!?……という期待を抱いております。
その友達とは「モーツァルトの音楽について語り合える友達」なのです。
「あ、っそう?だったらエビビン紹介するよ!」という人が、JCAAなら、いそうでコワいのですが、海老沢先生は、畏れ多いし、遠慮し…モゴモゴ…。
ぼくが語り合いたいのは、
「ねぇねぇ、モーツァルトのケッヘル138番・緩楽章の弦の寄り引きってすごくない?
だって、短2度と長13度の行き来だよ!スゴいよね!」
とか、そういう譜面上のニッチな発見を語り合う友なのです。
ただ、このウェブページは、一般の方々も読まれると思いますので、今日は、譜面書きでなくとも、ある程度ワカるモーツァルト『ネタ』を2つご紹介したい、と思います。
まず、ひとつめ。
◆モーツァルト……Mozart
このファミリーネームは、ドイツ圏でも絶滅している苗字だそうですね。
シューベルト、ワグナーという名前は、現在もいっぱいドイツ圏に暮らしているそうですが……
この絶滅し、永久欠番的存在となった名前=Mozart、それは「Moz」と「Art」に分解できます。
Mozとは、百舌鳥(もず)、Artとは、芸術。
百舌鳥は、いろんな鳥の声を鳴き真似するらしいです。その数…百!?
モーツァルトも、いろんなジャンルを作曲し、そのジャンルで金字塔とも言える曲を作りました。
交響曲、弦楽四重奏、室内楽、オペラ、協奏曲に至っては、その楽器の協奏曲が、その後、ぺんぺん草も生えないほどのマスターピースを作りました。
オペラを1曲しか書かなかった人(個人情報なので伏せます)
逆に、オペラばかり書いて、交響曲を書かなかった人たち(個人情報なので伏せます)と比較しても、まさにモーツァルトは「百舌鳥」!
しかも、その鳴き真似が「Art=芸術」の域にまで昇華されているケースだと思いません?
「Moz」と「Art」
「名は体を表す」と申しますが、まさに!(おいおい、百舌鳥は日本語だぞ!のツッコミはなしで)
この名前の妙に関して、ネットで検索をかけますが、案外、ヒットしません。
え?ぼくだけ気づいてる?
これが、ひとつめのネタ。
続いて、ふたつめ。
◆モーツァルトの絶筆《レクイエム》
35歳で亡くなったモーツァルトの最後の作品《レクイエム》=(永遠の安息を)
その曲の「ラクリモサ」=(涙の日なる哉)第8小節目で終わっていることは有名な話です。
モーツァルトの最期の作品が、自身の死と同じタイミングで、しかも、永遠の安息を、は完成したものの、涙の日なる哉、は途中のまま。
天の下した皮肉というか、天が遣わした天才であるからこそ!の最期とも……
その絶筆の瞬間、モーツァルトは「BACH」と叫んでいるのです。
そう、モーツァルトよりおよそ80歳年上で、実際に逢うことはなかったヨハン・セバスチャン・バッハの名を呼んでいるのです。
譜例をつけます。
絶筆箇所の4小節分を記譜しました。
緑で四角く囲った部分をご覧ください。
バスのパートが、音名=「B-A-C-H」という音を採っています。
ポピュラー系の作家さんが集まるJCAAなので、よりわかりみが深いと思いますが、コードネームを見てください。
この「B-A-C-H」を採るために、分数コードになっています。
コードのルートではなく、その箇所では、「B-A-C-H」を、わざわざ取りに行っているのです。
クレッシェンドの効果を高めるため、と言われれば、それはそうなのですが、「B-A-C-H」のところで、突然、バスの音域がグッと上がって、バッハを呼んでいます。
ある時、CDを聴きながらバスパートを歌っていて、これに気づいたとき、ゾゾゾっと、戦慄しました。
モーツァルトは、死の床にあって、天空にバッハを見たのだ!と直観しました。
モーツァルトが、死の床からバッハへの呼びかけ?
「バッハよ、直接、お目にかかったことはないけれど、あなたの譜面はよく拝見しておりました。まだまだ、学ぶべきものがあなたの譜面にはある!と、あなたのことを追ってきました。なのに、なんで、今、私を天に召すのですか?」
という叫びが聞こえるのです。
天国からバッハは応えます。
「モーツァルトよ、そなたはじゅうぶんに至宝を残した。もう良い。安らかに眠れ」
と……
こんな妄想をして、萌えているのです。
この「B-A-C-H」の箇所、チェロ弾き、コントラバス弾き、バス合唱の人は、気づくと思うのです。
でも、どうして、もっともっと語られないのでしょう?
語ると、なにかマズいことでもあるのでしょうか?
もしかしたら、ぼくだけ気づいていないのかもしれませんが、これはフリーメーソンの秘儀に関することで、語ったら消されるとか?
もし、JCAA事務局に、このページの削除依頼が来たり、酒井のTwitter、Facebook更新が止まったら、消されたと思ってください。(スパイ映画の見過ぎ!)
大好きなモーツァルトについて、譜面書きでなくとも理解できそうなネタをふたつ、投下しました。
譜面ネタでよければ、まだまだ語りたいことが、い〜〜っぱいあります。
こんな、モーツァルトに関する妄想ばかりしている酒井と、お友達になってくれる人がいましたら、よろしくお願いいたします。
◎酒井省吾(さかいしょうご) Profile
1960年生まれ。高校一年生の時に聴いた萩田光雄さんの編曲にシビれ、大学後半からテレビ歌番組に出入りするようになりビッグバンド編曲における前田憲男さんの偉業に触れ、諸先輩のような編曲家になりたい!と志すも、ゲーム会社に作曲家として就職し36年経過。2023年よりフリーランスとして活動。
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酒井省吾
初めまして、酒井省吾です。
「おめえさん、JCAAに27年いる古株だろが?」のツッコミは、なしで(笑)
実は、「今月の作家」執筆依頼をいただいて、わくわくしています。
というのも、ぼくには、友達がいないのです。
でも、ここJCAA=譜面書き仲間が集う場所でしたら、友達に出逢えるかもしれない!?……という期待を抱いております。
その友達とは「モーツァルトの音楽について語り合える友達」なのです。
「あ、っそう?だったらエビビン紹介するよ!」という人が、JCAAなら、いそうでコワいのですが、海老沢先生は、畏れ多いし、遠慮し…モゴモゴ…。
ぼくが語り合いたいのは、
「ねぇねぇ、モーツァルトのケッヘル138番・緩楽章の弦の寄り引きってすごくない?
だって、短2度と長13度の行き来だよ!スゴいよね!」
とか、そういう譜面上のニッチな発見を語り合う友なのです。
ただ、このウェブページは、一般の方々も読まれると思いますので、今日は、譜面書きでなくとも、ある程度ワカるモーツァルト『ネタ』を2つご紹介したい、と思います。
まず、ひとつめ。
◆モーツァルト……Mozart
このファミリーネームは、ドイツ圏でも絶滅している苗字だそうですね。
シューベルト、ワグナーという名前は、現在もいっぱいドイツ圏に暮らしているそうですが……
この絶滅し、永久欠番的存在となった名前=Mozart、それは「Moz」と「Art」に分解できます。
Mozとは、百舌鳥(もず)、Artとは、芸術。
百舌鳥は、いろんな鳥の声を鳴き真似するらしいです。その数…百!?
モーツァルトも、いろんなジャンルを作曲し、そのジャンルで金字塔とも言える曲を作りました。
交響曲、弦楽四重奏、室内楽、オペラ、協奏曲に至っては、その楽器の協奏曲が、その後、ぺんぺん草も生えないほどのマスターピースを作りました。
オペラを1曲しか書かなかった人(個人情報なので伏せます)
逆に、オペラばかり書いて、交響曲を書かなかった人たち(個人情報なので伏せます)と比較しても、まさにモーツァルトは「百舌鳥」!
しかも、その鳴き真似が「Art=芸術」の域にまで昇華されているケースだと思いません?
「Moz」と「Art」
「名は体を表す」と申しますが、まさに!(おいおい、百舌鳥は日本語だぞ!のツッコミはなしで)
この名前の妙に関して、ネットで検索をかけますが、案外、ヒットしません。
え?ぼくだけ気づいてる?
これが、ひとつめのネタ。
続いて、ふたつめ。
◆モーツァルトの絶筆《レクイエム》
35歳で亡くなったモーツァルトの最後の作品《レクイエム》=(永遠の安息を)
その曲の「ラクリモサ」=(涙の日なる哉)第8小節目で終わっていることは有名な話です。
モーツァルトの最期の作品が、自身の死と同じタイミングで、しかも、永遠の安息を、は完成したものの、涙の日なる哉、は途中のまま。
天の下した皮肉というか、天が遣わした天才であるからこそ!の最期とも……
その絶筆の瞬間、モーツァルトは「BACH」と叫んでいるのです。
そう、モーツァルトよりおよそ80歳年上で、実際に逢うことはなかったヨハン・セバスチャン・バッハの名を呼んでいるのです。
譜例をつけます。
絶筆箇所の4小節分を記譜しました。
緑で四角く囲った部分をご覧ください。
バスのパートが、音名=「B-A-C-H」という音を採っています。
ポピュラー系の作家さんが集まるJCAAなので、よりわかりみが深いと思いますが、コードネームを見てください。
この「B-A-C-H」を採るために、分数コードになっています。
コードのルートではなく、その箇所では、「B-A-C-H」を、わざわざ取りに行っているのです。
クレッシェンドの効果を高めるため、と言われれば、それはそうなのですが、「B-A-C-H」のところで、突然、バスの音域がグッと上がって、バッハを呼んでいます。
ある時、CDを聴きながらバスパートを歌っていて、これに気づいたとき、ゾゾゾっと、戦慄しました。
モーツァルトは、死の床にあって、天空にバッハを見たのだ!と直観しました。
モーツァルトが、死の床からバッハへの呼びかけ?
「バッハよ、直接、お目にかかったことはないけれど、あなたの譜面はよく拝見しておりました。まだまだ、学ぶべきものがあなたの譜面にはある!と、あなたのことを追ってきました。なのに、なんで、今、私を天に召すのですか?」
という叫びが聞こえるのです。
天国からバッハは応えます。
「モーツァルトよ、そなたはじゅうぶんに至宝を残した。もう良い。安らかに眠れ」
と……
こんな妄想をして、萌えているのです。
この「B-A-C-H」の箇所、チェロ弾き、コントラバス弾き、バス合唱の人は、気づくと思うのです。
でも、どうして、もっともっと語られないのでしょう?
語ると、なにかマズいことでもあるのでしょうか?
もしかしたら、ぼくだけ気づいていないのかもしれませんが、これはフリーメーソンの秘儀に関することで、語ったら消されるとか?
もし、JCAA事務局に、このページの削除依頼が来たり、酒井のTwitter、Facebook更新が止まったら、消されたと思ってください。(スパイ映画の見過ぎ!)
大好きなモーツァルトについて、譜面書きでなくとも理解できそうなネタをふたつ、投下しました。
譜面ネタでよければ、まだまだ語りたいことが、い〜〜っぱいあります。
こんな、モーツァルトに関する妄想ばかりしている酒井と、お友達になってくれる人がいましたら、よろしくお願いいたします。
◎酒井省吾(さかいしょうご) Profile
1960年生まれ。高校一年生の時に聴いた萩田光雄さんの編曲にシビれ、大学後半からテレビ歌番組に出入りするようになりビッグバンド編曲における前田憲男さんの偉業に触れ、諸先輩のような編曲家になりたい!と志すも、ゲーム会社に作曲家として就職し36年経過。2023年よりフリーランスとして活動。